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警察OB・元政治家秘書の社会評論家│渋井治雄が時事問題を語る

年金が出せないから生涯現役社会、それはダメですね、皆さん元気とは限りませんから

私の父は、大正13年から昭和29年まで警察官として31年間、警視庁に勤めましたが、退職した時の年齢は55歳でしたね。末っ子の私は、まだ5歳、周囲の皆さんから「渋井さん、子供さんが、小さいのに退職して大丈夫ですか。」と心配されたそうです。それでも、当時の退職金は、千円札で90万円、50万円で都内に家を買っても、まだ40万円残ったそうです。父の給料は、14,000円だったでしょうか。そうですね、今は寿命が延びているので、60歳を過ぎても働いている人も多いのですが、あの頃は、第二の人生とは言っても、65歳を過ぎて勤め人として働いている人は、子供ながらも見たことはありませんでしたね。

それが昨日の政府の方針では、生涯現役、70歳を過ぎても働く社会を作るとおっしゃる。結構なことなのかも知れないが、よく考えると、ちょっと首を傾げたくなる。何故なら、65歳を過ぎた人が、全部が全部、元気であろうはずがないからである。

それに、全部の高齢者が、知的労働や管理職や顧問等の仕事に就けるはずもなく、若い頃の様に、身体を使わなければならない仕事も避けるわけにはいかないはずである。一方的な大学教授の様な知的労働ならいいが、パソコンを使ってのデスクワークや、厳しい実績が要求される管理職では、ストレスと精神的過労で、脳溢血や心筋梗塞を起してしまう可能性も十分に出てくる。

退職後の第二の職場は、誰でも非常勤で、楽なものを希望するもの、それが、60歳を過ぎても常勤で、今まで通りバリバリ働かなければならないとなると、いつになったら、俺は楽になれるのだと、哀れにもなる。

定年まで働いて、退職金と年金を楽しみにしていたのに、その退職金も額が少なく都内に家も買えず、年金も70歳からでは、老後の夢も消える。その前に身体を悪くしたら、年金を一円も貰わずに死ぬ人も出てくる。

敗戦後の日本は、国民の富を、米国債購入を中心として、米国の僅か1%の権力者達に毟り取り続けられている。これが、日本国民に満足に年金が払えなくなった原因なのであるが、多くのマスコミは、この事実を国民に伝える根性も無い。

70歳を過ぎても働かなければならない日本社会の真実は、60歳では、国民に年金は払わないとの、不作為を用いた、政府による、国民に対する振り込まない詐欺の様なものなのである。

生涯現役社会なるものは、女性活躍社会と同様に、単なる美辞麗句の、嘘八百だと言うことを見破らなければなりません。

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